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岡本愛彦
(おかもと・よしひこ)
1925年朝鮮生まれ。NHK記者出身。前明星大学日本文化学部教授。映像ジャーナリスト、演出家。ドラマ『私は貝になりたい』(TBS)などで平和文化賞、芸術祭文部大臣大賞(連続二回)受賞。
欧米系の外国人に友人を紹介する際、私は迷うこと無く「彼(彼女)はコリアンです」と言う事にしている。そして、紹介される側にも紹介する私にも、実に爽やかな思いが残る。だが、日本人に紹介する場合はそうはいかない。「コリアンです」と紹介すると、必ず「韓国ですか北朝鮮ですか」と来るのである。
何故それを説明する必要が有るのか、と思う。祖国分断という現実を、ことごとに鋭く受け止めざるを得ない日本的状況が悲しいし、常に「ワンコリア」として認識する日本人が少ない事が、もっと悲しい。
朝鮮分断の最大の責任は日本帝国主義にあった。その歴史的責任を考えるなら、日本人と日本国は、南北の統一の為に率先して努力すべきだ。統監府政治以後、都合40年にわたる植民地支配下で、日本が一体何を引き裂き、何を奪って来たのかを思うなら、「ワンコリア」に向けて日本が何をするべきか、余りにも明らかではないか。
小山乃里子(こやま・のりこ)
1941年北海道生まれ。関西学院大学文学部英米文学科卒業。
65年ラジオ関西にアナウンサーとして入社。
71年フリーのラジオタレントとなり、関西民法各社にレギュラー番組を持つ。
95年神戸市会議員に当選。
著書に『結婚するバカ しないバカ』『パンドラの小箱』『小山乃里子の手料理事ひじめ』等がある。
「ケンチャナヨ!」
つがれたビールが、コップからあふれて、あわてて口に運びながら、思わず出た言葉。
正確な意味を知っていたわけではない。
「まあまあ…」「どういたしまして…」というニュアンスかな、と、友人の李さんは言ったけれど、私がその時感じていたのは、 「気にせんといて、大丈夫ヨ」というものだった。
意味よりも、語感にひかれた部分があるにしても、私はこの言葉が好きだ。
一つの国が、二つに断たれて半世紀以上。いまだ、北の大地を訪れるチャンスはないが、南の国へは何度か行かせてもらった。
そのたびに、元気をもらって帰ってくる。かの国の、やさしさ、明るさもさることながら、自己主張の明確さに発奮させられるのだ。「こうでなくちゃ…」。
そのくせ、私は「ケンチャナヨ」を連発している。十三回目のワンコリアフェスティバル、おめでとうございます。
内海愛子 (うつみ・あいこ)
日本の戦争責任を肩代わりさせられた韓国人・朝鮮人BC級戦犯を支える会共同代表。
恵泉女学園大学教員。今日ほど「ワンコリア」の響きが実感をもって感じられるときはないだろう。
「統一」という政治課題の前に、人間として、同じ民族として、水害で干ばつによる飢餓に苦しむ北の人々に、どのように手をさしのべるのか、人道上の問題を目の前にしています。
すでに12回のフェスティバルを積み重ねるなかで、「ワンコリア」は南と北と「在日」と日本の人と人とが出会い、議論し、批判し、共感に胸を熱くし、喧嘩できる場をつくりだす大きな役割を果たしてきたと思います。そして、今年もまた、新たな課題を意識しつつ、「ワンコリア」の声を、高く掲げて下さい。期待をこめて…。
小室等
(こむろ・ひとし)
1943年東京生まれ。
「PPMフォロワーズ」、「六文銭」を経てソロシンガーへ。
現在、コンサートを中心にテレビドラマ・ 映画・芝居・ミュージカルの音楽を担当するなど 活動を続けている。
「ワンコリア」の実現を心から願っています。
現実認識を棚に上げて言うのですが、「ワンコリア」の実現の後、いつの日か、南も北も東も西も、右も左も、上も下もない世界が、この地球の上に訪れることを夢想します。
姜 誠 (かん・そん)
ルポライター。1957年山口県生まれ。在日三世。
95年、ライター集団『ドアーズプレス』設立。
『フライデー』(講談社)『週刊プレイボーイ』『AERA』(朝日新聞社)
などにルポを執筆中。『朝まで生テレビ』(テレビ朝日)
『おはようクジラ』(TBS)などにも出演。
著書に『5グラムの攻防戦』(集英社)、
『パチンコと兵器とチマチョゴリ』(学陽書房)など。
先日、栃木県での同胞の集まりに呼ばれたところ、その参加者は民団、総連のメンバーがそれぞれ半々というものでした。同じ地域に暮らしていながら、初顔合わせという参加者も多いようで、
「会ってみると、意外と話が弾んだ」
という参加者のセリフがじつに印象的でした。
集まりは野球評論家の張本勲氏も迎え、和気あいあいと進行し、最後は参加者全員がひとつのドンブリでお酒を飲み干し、散会となりました。とても楽しい気分でした。ところが、その楽しい気分は集まりの名称を見て、倍加しました。「ワンコリア」という文字が冠せられていたのです。
その時”ハナ“を目指そうという「ワンコリア・フェスティバル」の理念は広く、深く、そしてやさしく人々の心を包みこみつつあると、僕は確信しました。今年も「ワンコリア・フェスティバル」の盛会をお祈りしています。
伊原剛志(いはら・つよし)
1963年生まれ。
「ふたりっ子」(NHK)、「愛はどうだ」(TBS)「ニュースなあいつ」(NTV)、「十七才」(CX)等にレギュラー出演。
他に舞台、映画、CMでも活躍している。
鄭さんから聞いた「one korea」という言葉への共感は、いまも変わりません。そして一人の人間、役者として何か役に立てればという思いも。
尹 基(ゆん・きり)
社会福祉法人 心の家族『故郷の家』理事長。
特別養護老人ホーム「故郷の家」では、在日韓国朝鮮人のお年寄り80人がふるさとの香りに包まれて生活しています。ハングル語を使い、キムチを食べて、アリランを歌っています。
南北が統一されているところが、故郷の家なのです。
ワンコリアフェスティバルの運動が、これからは生活の中で生きることを期待しています。
愛がある限り人間の明日は大丈夫ですから。
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