(1997)
ハナの願い |
ひとり芝居「身世打鈴」―在日朝鮮女性の身の上話し― を25年前にはじめて演じた頃は、通称名(日本名)の方がほとんどで、芝居を見て泣きながら本名宣言をする人がいて、国籍を隠して生きなければならないように差別してきた日本人である自分を恥じたものです。中国北京をはじめ日本中を巡演し、1660回になりました。
「身世打鈴」「チョゴリを着た被爆者」「燕よあの人につたえてよ」―朝鮮人従軍慰安婦―「キムチ売りのアジュモニ」「呉己順オモニ」「学校」「夫辛花打鈴」「李小仙オモニ」「李君の明日」「金順淑ハルモニ」と、十人のオモニ達を演じてきて、南北分断による悲劇がオモニ達をいかに苦しめたかを知りました。
1945年―日本の植民地として敗戦処理に進駐してきた南はアメリカ、北はソビエト。南北分断のもとを作った日本は、ワン・コリアの実現に努力しなければなりません。日本中に、世界中に”ハナの願い“の輪を私も広げたいと思います。
新屋英子 (しんや・えいこ)
大阪天満生まれ。1957年関西芸術座メンバー。
山田洋次監督「学校」他、映画出演多数。
「藤戸」で大阪府・大阪市文化祭賞受賞。
戦時中虐げられた朝鮮人女性の苦しみをひとり芝居で訴え、各地で絶賛を浴びている。
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