( 2001.6.15 ) 南北首脳会談及び南北共同宣言一周年を迎える 私たちは、南北首脳会談及び南北共同宣言 一周年にあたり、今後の南北の対話と交流のさらなる進展と平和共存・共栄ひいては統一を願って、ここに声明を発表するものであります。 現在、政府間の南北対話は中断していますが、私たちは一喜一憂することなく、大きな流れを見極めながら、南北の対話と交流の活性化を促してゆくべきであると考えます。 私たちは、昨年、南北首脳会談に先立って発表した「南北首脳会談歓迎!ワンコリアフェスティバルin東京声明」において、南北首脳会談に至る背景として、戦後冷戦体制の終焉、経済のグローバル化、EU(ヨーロッパ連合)を始めとする地域統合の深化、等を指摘し、そうした流れに南北がそれぞれに現実的に対応している流れを確認した上で、首脳会談成功の可能性は非常に高いと明言しました。 さらに同声明において南北首脳に対して7項目の要望と提言を表明しましたが、それも南北共同宣言の内容とほとんど一致していました。その第一項において、私たちは、首脳会談の継続を求めましたが、まさに南北共同宣言においても金正日総書記の韓国訪問が明記されました。ここにあらためて金正日総書記の韓国訪問と第2回目の金大中大統領との首脳会談、さらに何より首脳会談が定例化することを望むものであります。それこそが南北共同宣言第一項に謳われた統一問題の自主的解決の王道であるからです。 さて、先に指摘した大きな流れは、一年後の今日ますます明瞭になっています。それは、私たちが10年前から常に指摘してきたように、グローバル(国境を越える統合)リベラル(民主主義)、ヒューマニズム(人権尊重)を求める世界の進む方向であり、インターネットの急速な進歩と普及が、こうしたグローバル化をさらに促進しているという流れであります。そうした流れの中で、昨年共和国も加盟したASEAN(東南アジア諸国連合)地域フォーラム(ARF)や「ASEAN(10ヶ国)プラス3(韓・日・中)会議」、さらにはヨーロッパとアジアの間の協議体であるASEM(アジア・ヨーロッパ会議)などの多国間、地域間の枠組がますます重要になっています。ブッシュ米国新政権の対朝鮮半島政策が不透明だった中で、EU代表団が共和国を訪問し、金正日総書記からあらためて「韓国訪問」の意思を聞いたことは、そうした重要性の表れとして注目すべきでしょう。また、6月13日米国と共和国が対話を再開するために準備協議を始めましたが、同じ日、共和国とEUとの間で初の人権会議が開かれていることも注目すべきでありましょう。さらに、EUとしても米国に共和国との対話再開を促していたことも付け加えることができるでしょう。南北関係はこれまで、米・日・中・ロという大国のはざまで自主的に解決することが難しかったと言えますが、今見たように、今日の大きな流れは、南北関係の自主的な解決に有利に作用するでありましょう。また、南北はそのような流れを活用してゆくと確信するものであります。 一方、在日同胞もこの一年間、在日同胞の和解と交流を積極的に進めてきましたが、今後さらに和解と交流を進め、祖国南北の対話と交流の活性化にもつながるようにすべきでありましょう。 私たちも微力ながらその一翼を担っていくことをあらためて決意し、「南北首脳会談歓迎!ワンコリアフェスティバルin東京声明」における要望と提案を今一度確認しながら表明するものであります。それは言うまでもなく、全民族と世界に向けて発表された南北共同宣言の履行を求めるものでもあります。 一、私たちは、南北両首脳が1972年の「7・4南北共同声明」において合意した「自主・平和・民族大団結」の統一のための三大原則にもとづき、着実かつ現実的な統一への展望を開かれることを望むものであります。 一、私たちは、南北両首脳が、分断により南北・海外に離散した家族の再会をすみやかに実現できるよう具体的な措置を講ずることを望むものであります。 一、私たちは、南北両首脳が海外同胞の地位と権利に留意し、その向上のために各地域の実状にあった具体的で実効性のある海外同胞政策を実現するよう望むものであります。 一、私たちは、南北両首脳が「2002年ワールドカップ韓日共催」において、南北統一チームによる出場が実現するよう、積極的に努めることを望むものであります。 一、最後に、私たちは、南北両首脳に対してピョンヤンとソウルをつなぐ軍事境界線付近において、環境問題の解決と人類の融和につながる、東アジアにおける共同体を目指すことをテーマとする万国博覧会を共同で開催し、その跡地を自然公園とすることを提案いたします。 2001年6月15日
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