韓国からの祝辞
2001
- 金 煕 錫 (きむひそく)氏 /在日本韓国人連合会会長
- 玄 鳳 学 (ひょんぼんはく)氏 /医学博士・亜洲大学校医科大学臨床病理学科長・アメリカ・トーマス・ジェファーソン医大名誉教授・中国延辺医学院名誉教授
(順不同)
金 煕 錫 氏 在日本韓国人連合会会長
まず21世紀のワンコリアフェスティバル開催を心よりお祝い申し上げます。
合わせて長い間見えない影の中で、自分の人生の一部を犠牲にして多くの苦労をされた鄭甲寿実行委員長をはじめとする実行委員の皆さんの労苦に心から励ましの言葉を贈ります。
分断半世紀の民族の悲劇を終息させるため、和合と交流、対話と理解を基本とした民間次元でその糸口を解こうとする動きから受ける感銘は、とても大きいといえるでしょう。忠と孝をもっとも大切にする東方礼儀の国、善を志向して不義に屈することのない、ソンビ(士大夫)の気概と節操を守ってきた白衣民族、三方を海に囲まれた静かな朝の国、同じ血統を受け継ぐ純粋な単一民族であるわが国が、地球上の唯一の分断国家だという汚名で歴史の一部分を刻んでしまいました。
長い歳月の間の対話の断絶と反目によって、同じ民族でありながら互いを否定し、背中をむけなければならなかった不幸な現実を見る時、私達はイデオロギーと体制の壁がどれほど高く、分厚いものかを実感しました。不幸な歴史を終わらせ、民族の念願である統一の波を起こすための政府次元の交流と対話が活発に進行していますが、各自が独自の大きな枠をもって当たっていったなら、分厚いイデオロギーの障壁をなくせると誰も断言できないでしょう。このような困難な現実を打破するため、まず民間次元の文化行事を通して対話と和合の場を開いていこうとするワンコリアフェスティバルの活動に、各界各層の多くの関心があるものと思います。思想と理念は、身につけた領域と時代の潮流によって変わりえますが、生まれた時からもっている人間本然の感性と理性は、決して変わらないものです。自分の足りない点を磨いて相手の足りない部分を補うことのできる愛と配慮を、南北ともにもつことができれば、統一は決して空しい夢ではありません。また、21世紀のグローバル時代を迎えて、民族の痛みを治してゆき、全ての国家、国民との対話と交流を通して、世界化に参与できる純粋な活動が切実に求められている時代といえるでしょう。民間次元の清らかで犠牲的な活動が、ひいては地球の平和と自由を定着させる上で大きな役割を果たすことができることを思う時、ワンコリアフェスティバルの純粋な活動に大きな評価を与えたいと思います。
越えなければならない山と抱えている問題点を解いてゆかねばならないという当為性の線上に、ワンコリアフェスティバルの知恵と展望に深い関心を表しながら、神聖な目的に向かう力強い歩みに、大きな発展があることをお祈り致します。
玄 鳳 学 氏 医学博士・亜洲大学校医科大学臨床病理学科長
アメリカ・トーマス・ジェファーソン医大名誉教授・中国延辺医学院名誉教授
ワンコリアフェスティバル運動を展開されて、南北統一に寄与されていることを祝します。
(2001)
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