ワンコリアフェスティバル、
ニューヨーク上陸

民族の対立をなくして、まず私たちがハナ(1つ)になろうよ。
それがアジアのハナ、世界のハナへと広がって行くように…。
素朴な願いから始まったワンコリアフェスティバルは来年(※1998)、
国連本部のあるニューヨークでの開催に向けて、活動準備に入りました。
4月21日日本発、5月7日帰日の日程で(※1997)
ワシントンとニューヨークを訪問。
ニューヨークにおける共同記者会見では
コリア系の新聞・ラジオ(AMコリア,ラジオコリア)の記者がほとんど集まってくれるなど、
多くの在米同胞と出会い、ニューヨーク開催の確かな手応えを得てきました。

以下、寄せられた在米同胞からのメッセージをご紹介します。


 

 ワンコリアフェスティバルの鄭甲寿先生一行が、ワシントンに来たにもかかわらず、会う機会を得られなかったことはとても残念でした。しかし、海外に住んでいる私達がワンコリアを目指しているということは、意味深い共通点だと思います。

 不幸にも1948年以来、南と北に理念の違う政府が建てられ、それぞれ自分の勢力圏に同胞達を引き込もうとする角逐戦に、海外の同胞たちは悩まされてきました。特に他国で紛争するのは恥ずかしく非生産的な消耗戦であり、嘆かわしいものでした。祖国の平和と統一の問題は、南と北の当局者が行うべきことであるにもかかわらず、これまでの50年間、互いが問題の賛否をめぐって悪循環を繰り返しています。理由はともかく、もはや政府にばかり任せていられない段階に来ています。

 非政府団体であるワンコリア運動は、いつか必ず南と北の当局者が同胞の一途な念願を受け入れる時が来るということを信じて、大きな成果をあげることを願い、これから皆様との連帯を望みます。

廬光郁(ノ・グァンイ
1922年生まれ。
43年京成歯科医専卒業。
57年ニューヨーク大学大学院卒業。
59年アラバマ歯科大学卒業。
69年ワシントン韓人会長当選。
71年在米祖国平和統一委員会結成。
現在北米祖国統一同胞会議共同代表
「高麗山河わが愛」作詞・作曲。

 


 

 第13回ワンコリアフェスティバルを迎える在日同胞の皆様こんにちは。私はニューヨークにいますが、ワンコリアフェスティバルが規模や広報面で毎年成長して同胞の権益伸張のため、大きな役割を果たしていることに、海外に居住する韓人の一人として自負心を感じます。

 ニューヨークに居住する40万の同胞達も、こちらで「コリアンフェスティバル」を毎年開催していますが、規模が大きくなり外国人からの呼応を得ています。ニューヨークの中心街マンハッタン42番街からブロードウェイを経て21番街まで続く行進と33番街で行われるブロックパーティは韓人の地位を高め、我々の文化や風習をアメリカ人に知らせるいい機会になっています。ケンガリやチャンゴ、ノルテュギなどを見て珍しがり楽しんでいるアメリカ人の姿を見て胸がいっぱいになります。

 同胞がもっと多く住んでいる日本を中心に我々同胞の世界的な「ワンコリアフェスティバル」が行われる日を期待します。

 在日同胞の皆様、わが民族から学問、芸術などの分野で世界的に優れた人材が続々と輩出されています。もはや過去の暗い記憶の中で、他民族に劣等感を感じることはありません。わが民族の優秀さを自ら認めてこれを全世界に知らせることは、わが民族の発展を促進することだと思います。したがって、同胞達が全世界的に一つになって、我々の地位を高めることに力を注ぎましょう。

 最後に、ワンコリアフェスティバルを迎える在日同胞の皆様、そしてこの行事を準備していらっしゃる鄭甲寿実行委員長にあらためて感謝を申し上げ、ニューヨーク韓人会会長としての挨拶とさせていただきます。

シン・マンウ
(ニューヨーク韓人会会長)

 


 

 20世紀において、もっとも悲惨な分断の歴史を生きているわが民族が、いまなお混乱を繰り返している今、祖国の統一だけがわが民族の未来を開くもっとも重要な課題であるということを自ら実践している日本のワンコリア運動が、祖国の未来を照らす明かりとなることを期待します。

 現在、私たちはかつてなかった大きな試練を受けています。祖国の半分である北部では大飢饉にさいなまれています。

 ある人々は北がいまにも滅んでしまうように言っていますが、北に入っているUN(国連)のNGO(非政府活動団体)は飢饉が北をより強くしていると言っています。またLA Timesでは北で救護活動をしているNGOが北の同胞たちの、困難を乗り越えようとする姿勢、落ちついて運命を共に乗り切ろうとする姿勢に感動を受けたと言いました。

 多くの西側の言論が、北部祖国に対して根拠のない反人倫的な内容を掲載していますが、実際、北で活動をしているUN救護活動家たちの報告は、わが民族の未来を明るくしていると思います。今は南部祖国の同胞たちも同胞愛を発揮して今までの反目と憎悪の代わりに北部の同胞たちを助けようとしています。心痛い現実の前で私たちは明るい統一祖国の未来を見ています。

 日本にいらっしゃる同胞の皆様。
 わたしたちは祖国の南と北、そして海外の各地域に住んでいますが、統一祖国のために、わたしたちの後世のために努めましょう。

 また来年は必ず皆様と一緒にニューヨークでOne Korea Festivalが開催できるように連帯の気運を高めています。なにとぞ皆様の努力が祖国の統一に大きな役割を果たすよう遠くから熱く応援致します。

ハントゥッヨルリンマダン

 


 

 ウリムナチャッキ会(Center for Korean American Culture, Inc.略して“ウムンチャ[CKAC]”と呼ぶ)は1990年にアメリカ韓国人同胞青年たちの正しく健全な文化を創造し普及するために発足しました。ウムンチャは7年間の活動を通してアメリカで他民族と共存しながら、その中で一つの少数民族として、主人公として生きていくことがどれほど大事なことなのか分かるようになりました。そしてこのような生き方から生まれる文化がわれわれが目指すべき文化だと思うようになりました。そのため私たちは文学の夜、サムルノリ公演、マダン劇、若くて明るい歌合戦、大学生夏期文化キャンプ、Korean American映画祭などの行事を行っています。

 4月にニューヨークを訪問した鄭甲寿先生から聞いたOne Korea Festivalは私たちにとっていろいろな面で新鮮な感動でした。まずはOne Korea Festivalを12年間続けて発展させてきたという点です。一つの行事を続けるということがどれほど難しいことなのかを知っている私たちにとって、One Korea Festivalが12年間続いていることは大きな驚きでした。2番目は、いくらいい志といっても机上の空論にとどまりがちな統一問題について、未来へのビジョンをもってOne Korea Festivalという具体的な行事を通して推進しているということです。最後に、韓民族の団結、海外同胞としての祖国と世界の発展などについて考えを分かち合える同胞がいるという発見でした。

 One Korea Festivalを通してより親しみを感じるようになった日本の同胞たちにこの誌面を借りてご挨拶申し上げます。また言い尽くせない困難を忍耐と信念をもって乗り越えてきたOne Korea Festival実行委員たちにも感謝申し上げます。アメリカにおける私たちの活動が日本の同胞たちにも力になれるよう、これからの交流を望みます。ウムンチャの活動は今のところアメリカ内の同胞の団体と他の少数民族に限られていますが、この機会に海外にいる同じ志の同胞たちと連帯することを望みます。私たちはどこにいようとも、世界の主人公として歴史を動かしていく人々ですから。

 ご苦労様です。遠くからですが、第13回One Korea Festivalの開催を心からお祝い申し上げます。

ウリムナチャッキ会
(ニューヨーク)

 


 

 各界各層の在日同胞が力と知恵を合わせて祖国統一への大衆的な熱望に火をおこし、海外同胞の民族的権益を擁護・伸張させようとするOne Korea Festivalは、七千万同胞が主体になった民族運動の一環です。地球上、最後に残った分断国家である我が祖国が自主的平和統一を成し遂げなくては海外同胞の民族的な権益も擁護・伸張もできません。民族全体が生きてはじめてその構成部分である海外同胞たちも生きることができるという考えがOne Korea Festivalに対する期待感を高めています。

 息苦しい思いで生きている内外の同胞たちの心をすっきりさせるよう今年も大成功を祈ります。

韓浩錫(ハン・ホンソク)
 米国平和統一研究所所長/ニューヨーク

 


 

 「One Korea Festival」運動は民族の苦しい現実に背を向けず、世界の新しい流れに高度な水準で乗ろうとすることが核心だと理解します。

 日本に住んでいる同胞たちが、現在経験している困難は、民族の問題とかけ離れたものではないように、今日アメリカに住んでいる同胞たちの現実も民族の分断という現実と軌を一にしています。

 太平洋戦争で日本を降伏させたアメリカに従属し、世界冷戦秩序の戦略上分かれた韓半島の分断は、われわれが徹底的に自主的で民族的な立場で、民族の運命を見なければ、冷戦が解体された今日では別の国際秩序の中で、「統一祖国は単なる望み」として取り残されてしまうでしょう。

 今はどこに住んでいても韓国人なら誰でも統一に対する熱望をもっています。海外の同胞たちにとってもそうです。さらに、民族の国家防御を時代状況にあわせて堅固にできなかったために、強制的移民で始まった「在日」同胞の“祖国”に対する執着はより強いものだと思います。

 「One Korea Festival」運動が、日本の同胞社会から始まったのは、このような意味で当然のことであり、総連と民団という海外におけるもう一つの分断社会から出発したということが、その内容をむしろ保証すると信じます。

 今まで旧態依然としていた海外同胞の祖国統一への役割を新たに模索すること。そして少数の“連帯会議”次元への統一運動によって、1.5世代たちにも運動の入り口を提供しようとする刻苦の努力がこの運動に新鮮さを与えています。

 「One Korea Festival」運動は、日本やアメリカの同胞社会だけではなく、全世界に散らばって生きている同胞たちに、民族共同体意識を持たせるのに大きく寄与すると確信し、ニューヨークから支持と激励を送ります。

キムジェイル
(ニューヨーク韓人有権者センター理事長)

 


 

 「ワンコリア」の始まりと終わりは“人類の平和と美しい人間共同体の樹立”にあります。これはコリアンという特定民族の歴史的な課題にとどまるのではなくて、敵対と対立の生き方をしてきた二つの集団が新しい次元での和解と正しい生き方の共同体的基盤を共につくっていけるかという質問に答える人類的な過程だからです。この偉大な努力が抱えている葛藤と対立の本質を解決する能力が進歩することを意味します。したがって“ワンコリア”運動の存在は宗教的救いの一つのモデルでもあります。これは決して誇張ではありません。この運動に献身している人々の姿は求道者的な情熱と犠牲の生き方を体で証しているからです。

 アメリカの同胞たち、在日同胞たち、そして中国とロシア、ヨーロッパと地球村の隅々で、今日の現実の中で、時代的な使命を見つけて生きていくすべての人々は、この“ワンコリア”運動の最前線に立っている人々です。われらは、人類的な運命の輪に互いにつながっている存在です。地球上のどこで起こったことでも、私たちの運命と無関係ではなくなっているのではないでしょうか。だから韓半島の未来は韓半島自体の変化によるだけではなく、地球村の至る所における歴史的な変化の気運が、ある一定の方向に集まる過程でなされます。それが葛藤をより深化する方向なのか、平和を推進する動力として表れるかは各地域のワンコリア前線がどのような姿で自分を理解しているかにかかわっています。

 その意味で“ワンコリア”運動は新たな覚醒を促し、世界史的な観点で自分を力強く拡大していけるでしょう。そのことの先頭に立っている日本の“ワンコリア”運動の関係者たちに、人類的な熱い激励を送ります。

キムミンウン
(ニュージャージーキルボッ教会牧師・在米言論人)

 

 

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