次の世代に民族の思いを伝えるために
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白竜
役者であること。ミュージシャンであること。在日朝鮮人としてワンコリアフェスティバルに参加すること。そのどれもが同じ自分だと、白竜は言う。自分たちが築いてきたものを、若い世代に伝えるために。とにかく現場に行き続けることが大事なのだと、熱く語る。
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南北統一への思いを込めて、音楽のイベントをやろうと思っている。一緒にやらないか……鄭甲寿が情熱を持ってそう語ったのは、10年前のことだった。自分自身、同じ思いがあったし、彼の情熱は本物だと思ったので、「いいよ、俺も出るよ」と答え、第1回目から参加した。その時はまったく観客が入らず、かなり悲惨な状態だった。それでも2回目、3回目と彼はメゲずに続けていく。僕は途中3年ほど出ない時期があったが、また出るようになり、結局10回目までつきあうハメになった。そして今年はついに、東京でも開催するという。確実に輪は広がっているのだ。そのことを、つくづくと実感しないではいられない。
10年前にこのワンコリアフェスティバルを始めた頃、僕たちはまだほんの子供だった。それが今では、皆それぞれの分野で活躍するようになっている。一番脂の乗る年頃になったというわけだ。社会に対する影響力も多少は出てきた。目立った活躍をしている人も少なくはない。 |
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====白竜(はくりゅう)
1952年10月生。本名・田貞一(ちょん・ぢょんいる)。
79年「アリランの歌/シンパラム」でミュージシャンとしてデビュー。
多彩な音楽活動を展開し、現在、ニューアルバム制作中。
また、俳優としては崔洋一監督「いつか誰かが殺される」でデビュー、北野武監督「その男凶暴につき」で準主役を演じ、高い評価を得る。映画の他、Vシネマ、テレビに多数出演。
ワンコリアフェスティバルには初回よりミュージシャンとして参加、93年にはワンコリアフェスティバルイメージソングを作曲、当日の披露及び自身のアルバムにも収録した。
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